腹よわ男子の日記

お腹が弱い。ホラー映画が好き。スウェーデンの大学院でサステナビリティとリーダーシップの修士号をとりました〜。

血、でてますよ。

僕はもともと市役所に勤めていて、税務課を経験したことから、経理など事務的なことを処理するのが得意だ。
たまに友人に頼まれてたりするので、確定申告を手伝ったりする。ちょうど2年ぶり?に地元に戻ってきて、ヘルプが発動されたので、友人の家にお邪魔してきた。
 
ひとしきり入力も終わって、やれやれとビールを飲みながら話をしていた時のこと。
友達の奥さんも友達なのだけど、←なかなかややこしい言い方だね。とある記事を読んだときに違和感を感じて、その違和感がなんなのかっていうことについてジックリと話し込んだ。一通り話し終わった後に出てきたのは、盲目的に見ている世界がもしかしたらとても気持ち悪いものなんじゃないか、という問いだった。
 
僕はホラー映画か好きである。市役所時代に悶々とした気持ちを発散させるために、気が狂ったようにホラー映画を見ていた。何が面白いかということの説明がうまくできないのだけれど、とにかく「愛」を感じる。例えばジェイソン、まだCGが発達していなかった中、ジェイソンが被害者の頭を潰すというショッキングなシーンを撮りた勝ったのだろうけど、テクノロジーが追いつかない。そこで考えた策は、精巧とは言い難い人形を作って潰す、というシーンが撮られていた。スローモーションにすると、圧倒的にギャグである。人形からビョーンと可愛らしい目玉が飛び出ていた。でも、このシーンを撮りたい!という情熱というよりかは、執念のようなモノを感じた。
そこからホラー映画は、怖いを感じるものではなく、作り手の愛を感じるジャンルになったのである。
 
そのころは、休みには3本くらい、平日にもちらほらと見ていたので、ホラー映画を100本ほど年間で見ていた。3日に一本みるという狂気の沙汰。まぁ、それくらい見てると、だんだんといろんな神経が狂ってくるんだよね。内臓が飛び出ようが、首がもがれようが、目玉が食べられようが、ふーむ、くらいの感覚で見ているようになるの。
それでね、僕の友達は全くホラー映画を見ないのだけど、それは個人的な理由から、まぁ見るのが怖い、っていうこと。その「普通」の感覚が呼び戻したことが、とあるホラーを全然見ない友人が言ってたこと。

「怖い映画を見ないのはさ、だって血がビューって出るじゃん。」 
 
はい、二人の感覚から思い出したことがありました。ええ、ホラーってね、ホラーという名の通り、こわいんですよ。血がビューって出て、気持ち悪かったり、不快だったり。
それってさ、作り手の愛を感じるというレイヤーの前にさ、血がビューって出るってすんごいこわいよね、冷静に考えると。僕は病院で勤務していたことがあったのだけど、一回緊急で運ばれた手術に立ち会ったことがあったの、通訳として。そんときに感じたのは、リアルな不快感でしたよ。血がビューって。
 
盲目的に見てるモノってもしかしたら、見えてないモノがあるんじゃないかっていう話。
だからさ、ホラー映画を見ている人には「血、でてますよ」って教えてあげるのが、ちょっと俯瞰的に見るためのドアをノックしているのかもしれない。