腹よわ男子の日記

お腹が弱い。ホラー映画が好き。スウェーデンの大学院でサステナビリティとリーダーシップの修士号をとりました〜。

なにかをはじめるときのあのドキドキ

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スウェーデンに行った時のことをよく覚えてる。

自分はこれから一年は外国に住むんだと、意気揚々となっていた。成田空港で、4、5年ぶりに市役所時代に仕事をしたアーティストの人と遭遇して、
「私はこれからアルゼンチンに1ヶ月」と言ってた。「僕はスウェーデンに1年」と返して、お互いの健闘を祈った。
 
僕が住んでた街はカールスクローナといって、スウェーデンでも南の方にあって、コペンハーゲンからの方がアクセスが良い場所にあった。
元々、港の要所でもあったので、大なり小なりの島々が周辺にあって、街自体もぐるっと海に囲まれている。海と言っても入り組んだ地形にあるので、湖みたいに全然塩の味がしない。
泳いでもベタベタしない。住んでたシェアハウスの大家さんが夏になると、「I will take a bath」といって、バスローブ一つで海にいけるほど、近い。
決して大きな街なわけではないけど、生活に困るものはなかったし、なによりもこのサイズ感が心地よくなっていった。自転車一つでどこへでもいけたからね。
 
最初に駅前におりたった時に、近くのホステルに泊まった。スウェーデンでは住宅状況が芳しくなく、家を探すのにとても苦労する。
外国人はその苦労が二倍くらいになる。不動産屋さんがあまり物件を持ってなかったり、個人で貸し出しているところも多いので、物件にリーチする、という基本的なところが大変だった。まぁ、着けばなんとかなるかって思っていたけど、家が見つかるまでにだいたい1ヶ月くらいかかった。
僕がとまっていたホステルは監獄をリノベーションしてできたホステルで、ドアがひじょーーーーーーに重たかった。大学院は課題だらけだったから、ヘトヘトの中で、そのドアを開ける時が一番心理的に負担がかかってた気がする。なんでほっとするための家で最後に難関があんだよ笑
 
何かかがはじまるときってドキドキと不安が半分でいつまでたってもその感じがなれない。たぶん、駅におりたった時にその感情がピークに達したとおもう。
市役所に入ってはじめて配属された時も、出向が決まって一人で出向先に向かったときも、このときもそう。
働きはじめて、日常が当たり前になってくると、そういったドキドキや不安を感じることがなくなってくよね。日々の仕事におわれて、なんとか頑張って仕事を終わらすと別の案件がまたふってくる。そうすると感情に浸るよりも、タスクをおわらせることが優先されて、自分が何を感じているかよくわからなくなってくる。そんな時に環境がかわるって大変だけど、すごくよいよ。自分の気持ちに気づく時間を無理やりねじ込まれるようで。
 
誰も自分を知らないところにいくって気持ちいいものだよ、最後にはね。
 
 
 
 
(ドキドキや不安もつかの間、大学が忙しすぎて、そして大変すぎて、だいたい泣いてる毎日を過ごすのはまた後のこと。)